「死刑囚の最後の瞬間」・・・死刑に意味はあるのか?
2006年 05月 15日
「死刑囚の最後の瞬間」 大塚公子 角川文庫
重要事件の犯人や特筆すべきケースの戦後の死刑囚13人をピックアップ。その最期の様子をリアルに伝えるドキュメンタリー。
著者は死刑廃止論者なのだそうですが、個人的な主張は一切はさまず、淡々と事実だけを書いているのに好感が持てました。
しかし、書かれている事実を知る限り、死刑が本当に必要な刑罰なのかどうか考えさせられてしまいます。
死刑を宣告された受刑者が、自分の死を意識して改心し、普通の人以上に高潔な人格者となった場合、そんな人を殺してしまっていいものか。
逆に、自分が死んでゆく事をなんとも思わず、改心とは程遠い心境のまま刑を執行される死刑囚にとっては死刑が本当の意味の刑罰になっているのか。
そんな疑問が湧いて来ます。
被害者の遺族の感情もまたいろいろで、被害者と同じ苦しみを味わわせたいからと死刑を望む人もいれば、罪を悔いずに死なせるよりも生きて改心してほしい・・・そんな被害者の遺族もいます。
また、犯罪者が死刑を恐れていれば死刑は犯罪の抑止力になりますが、破滅型の人格を持った犯罪者は自分の死を恐れなかったり、まさか死刑に処せられるとは考えもせず短絡的に罪を犯してしまう者もいます。
死刑は必要か、不必要か・・・それは画一的に決められることではない・・・というのがこの本を読んだ一番の感想です。
重要事件の犯人や特筆すべきケースの戦後の死刑囚13人をピックアップ。その最期の様子をリアルに伝えるドキュメンタリー。
著者は死刑廃止論者なのだそうですが、個人的な主張は一切はさまず、淡々と事実だけを書いているのに好感が持てました。
しかし、書かれている事実を知る限り、死刑が本当に必要な刑罰なのかどうか考えさせられてしまいます。
死刑を宣告された受刑者が、自分の死を意識して改心し、普通の人以上に高潔な人格者となった場合、そんな人を殺してしまっていいものか。
逆に、自分が死んでゆく事をなんとも思わず、改心とは程遠い心境のまま刑を執行される死刑囚にとっては死刑が本当の意味の刑罰になっているのか。
そんな疑問が湧いて来ます。
被害者の遺族の感情もまたいろいろで、被害者と同じ苦しみを味わわせたいからと死刑を望む人もいれば、罪を悔いずに死なせるよりも生きて改心してほしい・・・そんな被害者の遺族もいます。
また、犯罪者が死刑を恐れていれば死刑は犯罪の抑止力になりますが、破滅型の人格を持った犯罪者は自分の死を恐れなかったり、まさか死刑に処せられるとは考えもせず短絡的に罪を犯してしまう者もいます。
死刑は必要か、不必要か・・・それは画一的に決められることではない・・・というのがこの本を読んだ一番の感想です。
by yuiga28
| 2006-05-15 19:36
| Book ノンフィクション