「流星ワゴン」 重松 清 講談社
2005年 06月 07日
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この本を読みながらダンナがこっそり涙をぬぐっていたわけがよくわかった。理解し合えない父親を持った息子にはとても心を揺さぶられる物語だと思う。
設定も実に巧いし、さり気なく琴線に触れて来る書き方は心憎いばかり。この巧さとこの先どうなるのかが気になるのとで読み出したら止められず、ダンナ同様一気読みしてしまった。
作品としても上質だと思うし、非常に良いお話。ダンナだけでなく多くの人が感動し涙を流すのもわかる。
でも、本当に自分の心が揺さぶられたかというとそんなことはない。あくまでも”揺さぶられるのはわかる””感動するのも理解できる”・・・と言った客観的な感覚だった。
HPの方には客観的な次元で感想を書いたけれど、本音のところを言わせてもらうと、私の好みからすると、ちょっと毒が無さ過ぎ。
特にラスト。巧いんだ、とても。淡々とした描写を積み重ねることで主人公の変化した気持ちを表現しているし、テーマも明確にしている。でも、そのテーマが言い古された人生訓みたいな月並みなもの。
わかるんですよ、言い古されて月並みになってるってことは、それほど普遍的で大事なことなんだって。しかも、その境地に至るまでの主人公の経験をずっと追って来たわけだから、それが説得力を持っているってことも。
でも、そういう類の正論をドーンと突きつけられると、へそ曲がりとしては一気に鼻白んでしまう。
・・・と、言いつつ「ビタミンF」を買ってしまった。
読み終われば「何だかなー?」と思うのに、読んでいる間は心地いいんだもの。何だか麻薬みたいだ。(笑)
この本を読みながらダンナがこっそり涙をぬぐっていたわけがよくわかった。理解し合えない父親を持った息子にはとても心を揺さぶられる物語だと思う。
設定も実に巧いし、さり気なく琴線に触れて来る書き方は心憎いばかり。この巧さとこの先どうなるのかが気になるのとで読み出したら止められず、ダンナ同様一気読みしてしまった。
作品としても上質だと思うし、非常に良いお話。ダンナだけでなく多くの人が感動し涙を流すのもわかる。
でも、本当に自分の心が揺さぶられたかというとそんなことはない。あくまでも”揺さぶられるのはわかる””感動するのも理解できる”・・・と言った客観的な感覚だった。
HPの方には客観的な次元で感想を書いたけれど、本音のところを言わせてもらうと、私の好みからすると、ちょっと毒が無さ過ぎ。
特にラスト。巧いんだ、とても。淡々とした描写を積み重ねることで主人公の変化した気持ちを表現しているし、テーマも明確にしている。でも、そのテーマが言い古された人生訓みたいな月並みなもの。
わかるんですよ、言い古されて月並みになってるってことは、それほど普遍的で大事なことなんだって。しかも、その境地に至るまでの主人公の経験をずっと追って来たわけだから、それが説得力を持っているってことも。
でも、そういう類の正論をドーンと突きつけられると、へそ曲がりとしては一気に鼻白んでしまう。
・・・と、言いつつ「ビタミンF」を買ってしまった。
読み終われば「何だかなー?」と思うのに、読んでいる間は心地いいんだもの。何だか麻薬みたいだ。(笑)
by yuiga28
| 2005-06-07 16:36
| Book 小説