「新とはずがたり」 杉本苑子 (講談社文庫)
2004年 11月 11日
詳しい感想はこちら
このところ歴史の検証モノとか解説モノばかり読んでいたので、無性に小説が読みたくなったしまった。それも、日本を題材にした本格的な歴史小説を・・・。
だが、生憎未読のものが無く、昔読んだものを引っ張り出して来たのがこれ。
歴史小説で本当に気に入っている作家さんはとても少ない。大好きなのは永井路子さんと杉本苑子さんだ。そして、ちょっと水が空いて次が黒岩重吾さん。
これらの3人の作家さんの作品でも、興味の無い時代のものは読んでいない。短編もあまり読まない・・・となると、本当のお気に入りは物凄~く少ないことになる。
もう少し好き嫌いが激しくないと良いのだが、好きな分野だけに点も辛くなってしまって・・・。
そんな中で今年の4月に読んだ『廃帝』(森真沙子:著)は凄く良かった。作品自体にも感激したが、初めて読んだ作家さんだっただけに、出会えたこと自体にも感激してしまった。
既に11月だが、今年読んだ中でのBestの座にまだある。
それは別にして・・・
『新とはずがたり』だが、久しぶりに読んだが、やっぱり杉本さんはいい!
女性が書いた歴史小説は歴史的な部分よりも感情に走り過ぎている感じがして、そこがネックになってしまう。
それを感じずに気持ちよく読めるのが杉本さんと永井さんなのだ。
この作品も、鎌倉中期の古典『とはずがたり』を作者の後深草院二条から西園寺実兼に代えてあり、私小説的だった原典を骨格のしっかりした歴史小説に仕立てて楽しませてくれている。
それでいて、ジーンと胸に迫るものもあり、最後はやはり前回読んだ時同様に涙がこみ上げて来てしまった。
こんな作品を書く歴史小説家、他にはいないものだろうか・・・。
心当たりのある方、教えていただければ幸いです。
このところ歴史の検証モノとか解説モノばかり読んでいたので、無性に小説が読みたくなったしまった。それも、日本を題材にした本格的な歴史小説を・・・。
だが、生憎未読のものが無く、昔読んだものを引っ張り出して来たのがこれ。
歴史小説で本当に気に入っている作家さんはとても少ない。大好きなのは永井路子さんと杉本苑子さんだ。そして、ちょっと水が空いて次が黒岩重吾さん。
これらの3人の作家さんの作品でも、興味の無い時代のものは読んでいない。短編もあまり読まない・・・となると、本当のお気に入りは物凄~く少ないことになる。
もう少し好き嫌いが激しくないと良いのだが、好きな分野だけに点も辛くなってしまって・・・。
そんな中で今年の4月に読んだ『廃帝』(森真沙子:著)は凄く良かった。作品自体にも感激したが、初めて読んだ作家さんだっただけに、出会えたこと自体にも感激してしまった。
既に11月だが、今年読んだ中でのBestの座にまだある。
それは別にして・・・
『新とはずがたり』だが、久しぶりに読んだが、やっぱり杉本さんはいい!
女性が書いた歴史小説は歴史的な部分よりも感情に走り過ぎている感じがして、そこがネックになってしまう。
それを感じずに気持ちよく読めるのが杉本さんと永井さんなのだ。
この作品も、鎌倉中期の古典『とはずがたり』を作者の後深草院二条から西園寺実兼に代えてあり、私小説的だった原典を骨格のしっかりした歴史小説に仕立てて楽しませてくれている。
それでいて、ジーンと胸に迫るものもあり、最後はやはり前回読んだ時同様に涙がこみ上げて来てしまった。
こんな作品を書く歴史小説家、他にはいないものだろうか・・・。
心当たりのある方、教えていただければ幸いです。
by yuiga28
| 2004-11-11 23:55
| Book 歴史