「疾走」・・・異色作
2006年 05月 19日
「疾走」 重松 清 角川文庫
秀才の兄の転落、一家離散・・・過酷な運命に見舞われた15歳の少年シュウジ。”人とつながりたい”ただそれだけの想いを胸に走り続ける彼の行き着く先は・・・。
今まで読んで来た重松清の作品とはがらりと変わった作品であることにまずは驚きました。
犯罪・暴力・セックスなどが容赦のない筆致で描かれ、いつもの良く言えば穏やかな、悪く言えば綺麗ごと的な印象は全くありません。
終焉も救いの無いものです。
それでいて、読み終わると不思議とある種の清清しさを感じました。
清清しさ・・・いや、潔さ?
悲惨だけれど、どこかホッとするのです。
もう、シュウジは走り続けなくてよいのだと。
彼が苦しみぬいた末にたどり着いた境地で、彼はやっと安住出来たのだろうと…。
非情で悲惨な物語ですが、今まで読んだ重松作品の中で最も惹かれました。
素晴らしい!!!
こんな作品を書ける重松清と言う作家は侮れないな・・・とつくづく感じさせられます。
秀才の兄の転落、一家離散・・・過酷な運命に見舞われた15歳の少年シュウジ。”人とつながりたい”ただそれだけの想いを胸に走り続ける彼の行き着く先は・・・。
今まで読んで来た重松清の作品とはがらりと変わった作品であることにまずは驚きました。
犯罪・暴力・セックスなどが容赦のない筆致で描かれ、いつもの良く言えば穏やかな、悪く言えば綺麗ごと的な印象は全くありません。
終焉も救いの無いものです。
それでいて、読み終わると不思議とある種の清清しさを感じました。
清清しさ・・・いや、潔さ?
悲惨だけれど、どこかホッとするのです。
もう、シュウジは走り続けなくてよいのだと。
彼が苦しみぬいた末にたどり着いた境地で、彼はやっと安住出来たのだろうと…。
非情で悲惨な物語ですが、今まで読んだ重松作品の中で最も惹かれました。
素晴らしい!!!
こんな作品を書ける重松清と言う作家は侮れないな・・・とつくづく感じさせられます。
by yuiga28
| 2006-05-19 22:03
| Book 小説