「カシスの舞い」 帚木蓬生
2004年 10月 14日
「カシスの舞い」 帚木蓬生:著 (新潮文庫) 読了しました。
初期の長編医療サスペンスです。今回はうたい文句通りサスペンス色が強い作品になっています。でも・・・そもそも、帚木さんてサスペンスの書き方はあまり上手くないんじゃないかな~と・・・。もっと後の作品でも、サスペンスタッチとは言いながら、サスペンスで一番大事なハラハラ感は上手く出せていない感じがします。今回の作品もサスペンスとしての要素がふんだんにあって、書き方によってはもっとダイナミックな作品になっても良さそうなのですが、なんだか薄味です。それでいて、後の作品のような温かさは無く、ドライな感じが漂い、しかし、主題そのものはいつもながらのヒューマニズム尊重で・・・なんだかちぐはぐな感じがしてしまいます。
作家として成長段階にある過渡期の作品という感じです。でも、ファンなら作風の変化を感じる上で是非読んでおきたい作品だと思います。
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初期の長編医療サスペンスです。今回はうたい文句通りサスペンス色が強い作品になっています。でも・・・そもそも、帚木さんてサスペンスの書き方はあまり上手くないんじゃないかな~と・・・。もっと後の作品でも、サスペンスタッチとは言いながら、サスペンスで一番大事なハラハラ感は上手く出せていない感じがします。今回の作品もサスペンスとしての要素がふんだんにあって、書き方によってはもっとダイナミックな作品になっても良さそうなのですが、なんだか薄味です。それでいて、後の作品のような温かさは無く、ドライな感じが漂い、しかし、主題そのものはいつもながらのヒューマニズム尊重で・・・なんだかちぐはぐな感じがしてしまいます。
作家として成長段階にある過渡期の作品という感じです。でも、ファンなら作風の変化を感じる上で是非読んでおきたい作品だと思います。
by yuiga28
| 2004-10-14 16:33
| Book 小説