「奴の小万と呼ばれた女」 松井今朝子 講談社文庫
2005年 07月 19日
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江戸時代中期の実在の女性の半生をダイナミックに描いた作品。
主人公のお雪は6尺(約180cmくらい)近くもある長身で、引き締まったナイスバディ。今で言ったらもろにスーパーモデル体型。しかも色白の美人なのである。
その上、家は大阪の豪商で、お金はあるし、尊敬も受けている結構なお家柄。お嬢様として恥ずかしくないだけの教養もある。
そんな見目麗しい良家のお嬢様の気性は実に男勝りで剛毅。柔(やわら=柔道)の使い手で、大の男でも投げ飛ばす。
こう書くとお雪はかっこいい! 羨ましいほどの天分に恵まれている。
ところが当時の感覚ではみっともないほどの大女で、腕っ節の強さと剛毅な性格が引き起こす騒動を世間は面白がって、人形芝居や歌舞伎の題材にまで祀り上げるものの、それは揶揄まじり。
良いお家の跡取り娘なのに、婿も取らない、(だから当然)跡継ぎも産まない、と家の者も世間も白い目で見る。
そうなのだ、お雪は当時としては”出来損ないの女”なのである。
そんな世間的には規格外れのお雪はそれでも自分らしい生き方を貫こうとする。だから世間はますます面白がり、ますます揶揄し、ますます白い眼で見る。それでも自分を曲げないお雪はやっぱりかっこいい!
お雪の立場は常に辛いものなのだけれど、読み心地は実に爽快。読んでいると元気が出ること請け合い!
江戸時代中期の実在の女性の半生をダイナミックに描いた作品。
主人公のお雪は6尺(約180cmくらい)近くもある長身で、引き締まったナイスバディ。今で言ったらもろにスーパーモデル体型。しかも色白の美人なのである。
その上、家は大阪の豪商で、お金はあるし、尊敬も受けている結構なお家柄。お嬢様として恥ずかしくないだけの教養もある。
そんな見目麗しい良家のお嬢様の気性は実に男勝りで剛毅。柔(やわら=柔道)の使い手で、大の男でも投げ飛ばす。
こう書くとお雪はかっこいい! 羨ましいほどの天分に恵まれている。
ところが当時の感覚ではみっともないほどの大女で、腕っ節の強さと剛毅な性格が引き起こす騒動を世間は面白がって、人形芝居や歌舞伎の題材にまで祀り上げるものの、それは揶揄まじり。
良いお家の跡取り娘なのに、婿も取らない、(だから当然)跡継ぎも産まない、と家の者も世間も白い目で見る。
そうなのだ、お雪は当時としては”出来損ないの女”なのである。
そんな世間的には規格外れのお雪はそれでも自分らしい生き方を貫こうとする。だから世間はますます面白がり、ますます揶揄し、ますます白い眼で見る。それでも自分を曲げないお雪はやっぱりかっこいい!
お雪の立場は常に辛いものなのだけれど、読み心地は実に爽快。読んでいると元気が出ること請け合い!
by yuiga28
| 2005-07-19 12:02
| Book 歴史