「宮殿泥棒」 イーサン・ケイニン
2004年 09月 20日
「宮殿泥棒」 イーサン・ケイニン:著 柴田元幸:訳 (文春文庫) 読了しました。
現代アメリカ文学は肌に合わない事が多いのですが、これは面白かった!
<優等生タイプ>の人物を主人公にした4編の中編からなる作品集ですが、優等生即ち、生真面目で実直な彼らはそれゆえに世渡り下手で一生懸命に取り組んでもなかなか認められず、逆に成功を修めるのは常に彼らとは逆のタイプの人間です。そんな彼らの悲哀が、どこか労りを感じる筆致で描かれています。
同時にそんな彼らをなかなか受け入れてくれない社会に対する憤りや、家族に対する想いなども描かれていて、それが中編の中に上手く融合されています。
一見平板なストーリーに思えますが、最後の最後に物語の全てを再認識させるような出来事を盛り込むなど、一見地味に思える物語ですが実は良く練られたものなのだと感じさせられます。
表題作の「宮殿泥棒」は「卒業の朝」という題で映画化されています。
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現代アメリカ文学は肌に合わない事が多いのですが、これは面白かった!
<優等生タイプ>の人物を主人公にした4編の中編からなる作品集ですが、優等生即ち、生真面目で実直な彼らはそれゆえに世渡り下手で一生懸命に取り組んでもなかなか認められず、逆に成功を修めるのは常に彼らとは逆のタイプの人間です。そんな彼らの悲哀が、どこか労りを感じる筆致で描かれています。
同時にそんな彼らをなかなか受け入れてくれない社会に対する憤りや、家族に対する想いなども描かれていて、それが中編の中に上手く融合されています。
一見平板なストーリーに思えますが、最後の最後に物語の全てを再認識させるような出来事を盛り込むなど、一見地味に思える物語ですが実は良く練られたものなのだと感じさせられます。
表題作の「宮殿泥棒」は「卒業の朝」という題で映画化されています。
by yuiga28
| 2004-09-20 15:29
| Book 小説