「蒼穹の昴」(全4巻) 浅田次郎 講談社文庫
2005年 06月 30日
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壮大なドラマで、中国という国の落日の憂愁を描いたストーリーの面白さを十二分に堪能出来た。
主人公の2人はちょっと出来過ぎクンで何だかなー?という感じ。
それよりも李鴻章が抜群に良い! このオジサン(おじいさんか…)にはトコトン惚れ込んでしまった。
私欲に走らず、忠に篤く、しかし、合理主義者で、有能な殖産家でもある。優秀な士大夫(科挙合格者)でありながら、軍神の如き働きを示し、外交家としても超一流!・・・といった具合で、傑物という言葉はこの人のためにあるようなもの。
そんなマルチな天才に清朝中国はもう、頼りっきり。
何しろ、日清戦争と言われている戦争は、実態は日李(鴻章)戦争だったんだという。
主力は李鴻章が組織した近代的な軍隊、戦費も李鴻章の自前。いわば李鴻章個人が中国の威信を一身に背負わされて日本相手に孤軍奮闘したのが日清戦争なんだとか。
清朝中国はなんとまあ、情けない。それに引き換え、李鴻章の有能なことと言ったら!
李鴻章は司馬遼太郎の「坂の上の雲」にも出て来るらしい。
司馬遼太郎は好きだけれど、この辺りの題材は苦手で未読。読んでみようかなぁ。でも、長い…。
勢いで、少し前に読んだ「珍妃の井戸」も続けて読んでしまった。
「蒼穹の昴」を読んでからだと、更に面白味が増す。意味深さも増す感じ。
どちらも未読の方で、これから読もうかなと思っている方は是非「蒼穹の昴」からどうぞ。
壮大なドラマで、中国という国の落日の憂愁を描いたストーリーの面白さを十二分に堪能出来た。
主人公の2人はちょっと出来過ぎクンで何だかなー?という感じ。
それよりも李鴻章が抜群に良い! このオジサン(おじいさんか…)にはトコトン惚れ込んでしまった。
私欲に走らず、忠に篤く、しかし、合理主義者で、有能な殖産家でもある。優秀な士大夫(科挙合格者)でありながら、軍神の如き働きを示し、外交家としても超一流!・・・といった具合で、傑物という言葉はこの人のためにあるようなもの。
そんなマルチな天才に清朝中国はもう、頼りっきり。
何しろ、日清戦争と言われている戦争は、実態は日李(鴻章)戦争だったんだという。
主力は李鴻章が組織した近代的な軍隊、戦費も李鴻章の自前。いわば李鴻章個人が中国の威信を一身に背負わされて日本相手に孤軍奮闘したのが日清戦争なんだとか。
清朝中国はなんとまあ、情けない。それに引き換え、李鴻章の有能なことと言ったら!
李鴻章は司馬遼太郎の「坂の上の雲」にも出て来るらしい。
司馬遼太郎は好きだけれど、この辺りの題材は苦手で未読。読んでみようかなぁ。でも、長い…。
勢いで、少し前に読んだ「珍妃の井戸」も続けて読んでしまった。
「蒼穹の昴」を読んでからだと、更に面白味が増す。意味深さも増す感じ。
どちらも未読の方で、これから読もうかなと思っている方は是非「蒼穹の昴」からどうぞ。
by yuiga28
| 2005-06-30 17:21
| Book 歴史