「最後のロシア大公女 革命下のロマノフ王家」 マーリア大公女 中公文庫20世紀BIBLIO
2005年 05月 11日
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「冬の旅人」(皆川博子:著)で、ちょっぴりロシア革命に興味を感じていたところ、未読本の山の中にこれを発見!(いつ買ったんだろう???)
革命を巻き込まれた人間の視点から描いた手記は前に「グレースと公爵」(グレース・エリオット:著)を読んだことがあるが、その場に居た者にしか書けない臨場感は味わえたが、宮廷しか知らない女性特有の近視眼的なものの見方には「やれやれ・・・。」と言った感じだった。
これも著者はロシアの大公女だから同じように悲嘆にくれる一方だろうと覚悟して読んだのだが、これは違った。
立場的に政治や社会情勢に関しては殆ど触れられていないが、革命が起こるに至った根源的な問題のある一部分を怜悧に感じ取り冷静に、リベラルに描いている。
それだけでも期待以上だったが、波乱に富んだ内容も、マーリア大公女自身のおよそ大公女らしからぬ経験も読み応えたっぷり、小説のように面白く読める。言葉通りの”掘り出し物”だった。
「冬の旅人」(皆川博子:著)で、ちょっぴりロシア革命に興味を感じていたところ、未読本の山の中にこれを発見!(いつ買ったんだろう???)
革命を巻き込まれた人間の視点から描いた手記は前に「グレースと公爵」(グレース・エリオット:著)を読んだことがあるが、その場に居た者にしか書けない臨場感は味わえたが、宮廷しか知らない女性特有の近視眼的なものの見方には「やれやれ・・・。」と言った感じだった。
これも著者はロシアの大公女だから同じように悲嘆にくれる一方だろうと覚悟して読んだのだが、これは違った。
立場的に政治や社会情勢に関しては殆ど触れられていないが、革命が起こるに至った根源的な問題のある一部分を怜悧に感じ取り冷静に、リベラルに描いている。
それだけでも期待以上だったが、波乱に富んだ内容も、マーリア大公女自身のおよそ大公女らしからぬ経験も読み応えたっぷり、小説のように面白く読める。言葉通りの”掘り出し物”だった。
by yuiga28
| 2005-05-11 10:32
| Book 歴史