「夏の庭 The Friends」 湯本香樹実 新潮文庫
2004年 11月 30日
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「死んだ人が見たい!」・・・そんな理由で”死にそうな”おじいさんの後を付回し、死ぬのを待っている小学6年生3人組み。その設定には驚かされたが、物語は段々と温かく優しくなって行った。
十数カ国で翻訳出版され、読み続けられているそうだが、それもわかる気がする。
おじいさんと3人の少年たちの心の動きがとても自然だし、妙にお涙頂戴だったりしないのも良い。
おじいさんのクソジジイぶりも、少年たちのクソガキぶりも素敵だ。
特に、エキセントリックな河辺クンが良い。複雑な家庭環境から来る憤懣を耐えに耐えた挙げ句に、それを爆発させるかのようにキレる。困ったヤツだが、辛いのがわかるだけに憎めない。
彼らの夏の庭は彼らにとって小さなユートピアだ。(そんなところはちょっと『からくりからくさ』の蓉子の家に似ている)しかし、ファンタジー的な感じはせず、現実感がある。それが物語を足が地に付いたものにしていて非常に好ましい。
「児童文学はちょっと・・・」と敬遠されている方にもしっくり来る作品だと思う。
■ 映画「夏の庭 The Friends」の感想はこちら
TBしています:
■ 【夏の庭―The Friends】 湯本 香樹実 (著)(評価チャンネル様)
「死んだ人が見たい!」・・・そんな理由で”死にそうな”おじいさんの後を付回し、死ぬのを待っている小学6年生3人組み。その設定には驚かされたが、物語は段々と温かく優しくなって行った。
十数カ国で翻訳出版され、読み続けられているそうだが、それもわかる気がする。
おじいさんと3人の少年たちの心の動きがとても自然だし、妙にお涙頂戴だったりしないのも良い。
おじいさんのクソジジイぶりも、少年たちのクソガキぶりも素敵だ。
特に、エキセントリックな河辺クンが良い。複雑な家庭環境から来る憤懣を耐えに耐えた挙げ句に、それを爆発させるかのようにキレる。困ったヤツだが、辛いのがわかるだけに憎めない。
彼らの夏の庭は彼らにとって小さなユートピアだ。(そんなところはちょっと『からくりからくさ』の蓉子の家に似ている)しかし、ファンタジー的な感じはせず、現実感がある。それが物語を足が地に付いたものにしていて非常に好ましい。
「児童文学はちょっと・・・」と敬遠されている方にもしっくり来る作品だと思う。
■ 映画「夏の庭 The Friends」の感想はこちら
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■ 【夏の庭―The Friends】 湯本 香樹実 (著)(評価チャンネル様)
by yuiga28
| 2004-11-30 22:51
| Book 小説