「三日月少年漂流記」 長野まゆみ 河出文庫
2004年 11月 24日
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以前に読んだ3冊(「野ばら」「カンパネルラ」「夏期休暇」)よりぐっと動きのある開放的なストーリーだった。冒険譚だからだろうし、今回の主人公2人は親友同士で心の交流があるのも、そう感じる一つの理由だろう。そのため、あの独特の孤独感が無いのが(好きな者にとっては)ちょっと残念だ。
幻想的な感じも一味違う。心理的な迷宮のようだった3作品に比べて、夢が溢れている感じ。
そもそも<三日月少年>という人形の存在自体が不思議なのだが、その存在をどう捉えるかで、ちょっと作品自体のニュアンスが変わって来る。近未来的なSFとも取れるし、夢見がちな年頃の少年の幻想とも取れる。
味わい深さでは若干不満が残るが、続きを期待してしまうような広がりを感じさせる作品だ。
以前に読んだ3冊(「野ばら」「カンパネルラ」「夏期休暇」)よりぐっと動きのある開放的なストーリーだった。冒険譚だからだろうし、今回の主人公2人は親友同士で心の交流があるのも、そう感じる一つの理由だろう。そのため、あの独特の孤独感が無いのが(好きな者にとっては)ちょっと残念だ。
幻想的な感じも一味違う。心理的な迷宮のようだった3作品に比べて、夢が溢れている感じ。
そもそも<三日月少年>という人形の存在自体が不思議なのだが、その存在をどう捉えるかで、ちょっと作品自体のニュアンスが変わって来る。近未来的なSFとも取れるし、夢見がちな年頃の少年の幻想とも取れる。
味わい深さでは若干不満が残るが、続きを期待してしまうような広がりを感じさせる作品だ。
by yuiga28
| 2004-11-24 23:14
| Book 小説